『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』(佐宗邦威・著)は実践的だ

デザイン思考について書かれたこの本の帯には「創造的問題解決」と大きな文字があります。

このことからも分かるように、ジャンル的には先日紹介した

問題解決ラボ』(佐藤オオキ・著)に近い本です。

ビジネスマンの側から書かれた「デザイン思考」

どちらの本も「デザインとは問題を解決すること」という考え方がテーマになっています。

ただし、『問題解決ラボ』ではデザイン思考という言葉は使わず、デザインという言い方になっています。

これは『問題解決ラボ』の佐藤さんがデザイナーだからでしょう。

それに対して『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』の佐宗さんはビジネスマン。

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2人の立場の違いが「デザイン思考」に対するアプローチのちがいに現れています。

このアプローチのちがいこそが『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』の特徴です。

ビジネスマンの側から書かれているので「デザインのことはよく分からない」という人にも
「デザイン思考」へのアプローチの道筋を示してくれます。

「デザイン思考」の学び方が実践的に書かれている

もう少し、デザイナーの佐藤さんとビジネスマンの佐宗さんのちがいを見てみましょう。

デザイナーの佐藤さんは自分で作ったプロダクトなどを例に「デザイン思考」を語ります。

つまり、デザインの現場の中で「デザイン思考」について語っているのです。

一方、佐宗さんはビジネスマンであってデザイナーではありません。

デザインの外側にいながらビジネスにいかに「デザイン思考」を学び、取組むかについて語っています。

そのため、佐宗さんはアメリカの大学に行き、様々な学びの場で実践的なメソッドを習得しました。

それらをこの本で紹介しています。

例えば、「アイデアスケッチ」「ユーザーシナリオ」「フランケンプロトタイプ」「ロールプレイ」など様々なタイプのプロトタイプメッソッドなどです。

一部ですが、写真も掲載されているので分かりやすいです。

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MBAでも「デザイン思考」の企画開発などのプログラムを導入

アメリカの大学では、こういったメソッドを取り入れてデザイン思考を学び、研究しているようです。

そのあたりのアメリカ大学事情もこの本を読むと分かります。

日本の大学はどうなっているのか?

ちょっと気になりましたが、この本には触れられていません。

アメリカでは MBAプログラムにおいてもデザインスクールと組んだ
アントンプレナーシップや企画開発のプログラムが導入され始めているそうです。

こういった取組みをやっているか、やっていないか、そういった差が、
将来の日本とアメリカの経済の差につながるのではないでしょうか。

世界中の人が「日本を一番クリエイティブな国」と評価

本書の最後の方にこんなことが書かれています。

「世界で一番クリエイティブな国は?」という調査をアメリカのアドビ社が日米仏英独で行ったそうです。

その第1位は36%を獲得した日本でした。

しかし、「自分のことを想像力のある人だと思いますか?」という問いにハイと答えた日本人は2割だったそうです。

世界から見ると日本はクリエイティブな国なのに、日本人は自分の事をクリエイティブと思ってないということです。

調査でノーと答えた8割の人にこそ『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』は読んでもらいたい本です。

まとめ

  • 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』のテーマはデザイン思考
  • デザイナーではない人がいかにデザイン思考を学び、仕事などに取り入れるかについて書かれた本
  • 著者がアメリカの大学で学んできた実践的なメソッドが多数紹介されている
  • MBAでも「デザイン思考」の企画開発などのプログラムを導入

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