伊藤 嘉明・著『どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事術』はオススメ

今回、書評で取り上げるのは『どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事術』(東洋経済新報社)です。
サブタイトルは『なぜ、よそ者が「業界のベテラン」に勝てるのか?」。

常に不利な状況から部署や会社を立て直してきた

この本を思わず買ってしまったのは、かつて僕も関わっていた業界の話が書いてあったからです。
著者・伊藤 嘉明さんのプロフィールは以下の通り。

2000年 31歳で日本コカ・コーラの最年少部長に就任。
 2004年 デルに入社。8期連続未達だった部署を7期連続達成の常勝軍団に変身させる。
 2007〜8年、レノボ、アディダス・ジャパンなどで要職を歴任。
 2009年 ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント入社。マイケル・ジャクソンのDVD『THIS IS IT』を業界の常識を覆し、大ヒットさせる。
 2014年 ハイアール アジア代表取締役兼CSO就任。

僕はDVDやブルーレイの仕事をしていたので伊藤さんのソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント時代の話が特にハマりました。

マイケル・ジャクソンのDVD『THIS IS IT』の売り方で伊藤さんは勝負に出ました。

レンタルやセルの業界はTSUTAYAとGEOが注文数で売上数がほぼ決まります。過去データから数字が読めてしまうのです。
会社の部下たちが「35万枚売るのだって難しい」といっているのに、よその業界からやってきた伊藤さんは過去データや数字を無視して「200万枚売る!」と宣言します。

余談ですが、僕も、常識を打ち破るようなことを宣言するプロデューサーと仕事をしたことがあります。
その時のことを具体的には書きませんが、正直、僕は「このプロデューサー、何をいっているのだろう?」「頭、大丈夫だろうか?」などと思いました。
でも、その方はちゃんと作戦を持っていて常識を覆す大成功を収めました。
時々、いるんです。そういう天才みたいな人が。
伊藤さんも間違いなくそういう人です。
販売チャネルの拡大という発想の転換で「『THIS IS IT』を200万枚売る!」宣言を達成してしまいます。

人生はたったの一度きりだ。自分を信じて突き進もう。

『どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事術』には色々なエピソードが収められ、不利な状況から逆転していく話はワクワク感さえ感じました。おかげであっという間に最後まで読み通しました。経営者の方の自伝的な内容ですが、読み終えると元気を貰えます。

本文中にとてもいい言葉がありましたので以下に引用します。

何かを成しとげるのに、経験も知識も年齢も関係ない。
「やってやる」という気持ちと、やりとげるために最善の努力をする覚悟があるかどうかだけが、できるかできないかを分つのだ。(133P)

自分でコントロールできないことに期待するのは、愚か者のすること。(136p)

人生はたったの一度きりだ。人の言うことを聞いて終わるより、自分を信じて突き進もう。

知識よりも経験よりも姿勢が大事だ。(略)姿勢とは、たとえば、前向きなマインドであり、新しいことを取り入れるために全力を尽くす覚悟のこと

まとめ

  • 『どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事術』は業績の悪い部署・会社に入り成果を上げてきた伊藤 嘉明さんのこれまでの経験をまとめた本
  • 様々なエピソードが語られ、あっという間に最後まで読み通せ、元気が貰える本
  • 経験に基づいた「いい言葉」がたくさん収録されている

『自分を変える1つの習慣』(ロリー・バーデン著)を読んで階段を登ろう

ロリー・バーデン著の『自分を変える1つの習慣』(ダイヤモンド社)はセルフコントロールついて書かれた本です。
心に響く言葉がいっぱい詰まっている、とても読みやすい本です。

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まず、ロリー・バーデンのプロフィールから読み始めよう

著者のプロフィールは巻末と背表紙のカバー折り返し部分にあります。
プロフィールを要約するとこんな感じです。

ロリー・バーデンはストラテジストであり、企業向けの講演者であり、
国際的な研修サービス提供会社サウスウェスタン・コンサルティングの共同設立者。
また、国際的な社会運動「テイク・ザ・ステア・ワールドツアー」を率いている。
これは青少年向けの教育プログラム向けのチャリティ資金を調達するために、
世界のトップ10の高層ビルを含む世界各地の様々なビルを登るというものである。

ポイントは「テイク・ザ・ステア・ワールドツアー」です。
これだけ読むとなんのこっちゃ?と思うでしょう。
資金を集めるために世界的な高層ビルの階段を登るというのはおバカな印象を受けます。
そもそも、階段を登るだけでお金が集まるの??と思うでしょう。
実はこれが本書の核心部分をリアル化したイベントなのです。

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エスカレーターではなく、階段を使え!

本書には示唆に富んだ言葉がたくさん登場します。
その1つが

「エスカレーターのマインドセット(楽をする考え方)」

これには少し説明が必要です。
現代人はエスカレーターと階段が併設されていると95%がエスカレーターを利用するというデータに基づいています。
このデータをもとに著者ロリーはこんな風に言っています。

“(努力をせずに楽をして登れる装置の象徴である)エスカレーターを利用する事で悪い方向に導かれている”

1f3c50392e6d2f5cfffb9a96896c219a_mそうなんです。
エスカレーターは努力をせずに楽をして登れる装置。
それに対して階段は努力をして成功を手に入れる装置として位置づけられています。

だから、青少年向けのチャリティ資金を調達するために、
世界各地の高層ビルを登るイベントにローリーたちは取組んでいるのです。

そこには“若者よ!成功するためにエスカレーターではなく階段で登れ”というメッセージが感じられます。

著者・ロリー・バーデンが自身の体験から掴み取った成功法則

なぜ、階段で登ることを推奨するのか?
それは成功するためには様々な問題を解決しなければならず、
問題を解決するには「セルフコントロール(習慣の力)」が必要である、というローリーの考えに基づいています。
セルフコントロール=習慣の力には、毎日、自分の意志で決めた事をコツコツ続ける事が求められます。
この「自力でコツコツ続ける」というところがエスカレーターではなく階段のメタファーになっています。

こういった成功法則は著者ロリー・バーデンが実体験から掴み取りました。
本書の中で次のような生い立ちが語られています。

  • 母子家庭だったこと
  • 有名なスピーチコンテストで優勝をめざし2位だったこと(本人的に2位は敗北)
  • 学生時代、訪問販売で本を売る仕事をしていて売れなかったこと

生い立ちが語られ、そこで起こった困難な出来事を通して成功するための大切なことをぶ。
それがロリーのスタイルです。
そして、ロリーの体験は7つの法則に体系化されています。

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『自分を変える1つの習慣』には7つの法則がある

【1つの習慣(習慣の力)】の7つの法則
1.犠牲──パラドックスの法則(「小さな選択」の積み重ねこそが成功を呼ぶ)
2.決意──先行投資の法則(いまいる場所で全力を出し続ける)
3.集中──拡大の法則(「思考の集中」をコントロールする)
4.言葉──創造の法則(思考を現実化する言葉の使い方)
5.計画──収穫の法則(適切なタイミングに2倍の努力をする)
6.信念──長期的視点の法則(長い目で見れば失敗はプラスに変わる)
7.行動──振り子の法則(「何をなすべきか」は知っている。行動に移さないだけ)

上記の7つの法則がそのまま『自分を変える1つの習慣』の7つの章になっています。

各章のアクション・アイテムで「読んで、考えて、実行する」

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それぞれの章の最後にはロリーから読者に対して各章のエッセンスを身につけるためのアクション・アイテムがあります。

例えば、「第1章.小さな選択」の積み重ねこそが成功を呼ぶ  犠牲──パラドックスの法則」のアクション・アイテムは「今から5年後、どんな人間になり、どんな毎日を過ごしていたいかを、できる限り具体的に書きましょう。」。

このように各章の最後にロリーの法則を自分のものとするためのアクション・アイテムが付いているので「読んでおしまい!」ということはありません。

ロリーが「あらゆる物事は「考える、言葉にする、実行する」というシンプルかつ強力なパターンに従って創造される 」と言っているように、この本も「読んで、考えて、実行する」ように作られています。

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『自分を変える1つの習慣』から心に響く言葉をピックアップ

以下はほんの一部ですが『自分を変える1つの習慣』から心に響くフレーズをピックアップしました。
これら以外にもグッドフレーズが本書の中にはたくさんあります。
読む人によって感じる言葉は違うので、機会がありまいたら
『自分を変える1つの習慣』を手に取って自分にあったグッドフレーズをぜひ発見してください。

成功への本当の秘密は、
「引き寄せ」ではなく「行動」なのです。(25p)

「小さな積み重ね」こそが、極めて大きな違いを生み出す (68p)

「ターニングポイント」は、最大のピンチの時に訪れる (85p)

あらゆる物事は「考える、言葉にする、実行する」という
シンプルかつ強力なパターンに従って創造される
 (149p)

バランスとは「優先度の高い活動」に十分な時間を割くこと (184p)

「十分な時間頑張ったか?」ではなく
「適切なタイミングで頑張ったか」
(189p)

 

成功するためには行動しなければならない (248p)

まとめ

  • 『自分を変える1つの習慣』はセルフコントロール(習慣の力)について書かれた本
  • 著書ロリー・バーデンが実体験で掴み取った成功法則を紹介している
  • 『自分を変える1つの習慣』には7つの法則があり、それが本書の7つの章になっている
  • 各章の最後にアクション・アイテムがあり「読んで。考えて。実行する」ように作られている

『ビジネスパーソンのためのツイッター時代の個人「発信」力』を読んで。

『ビジネスパーソンのためのツイッター時代の個人「発信」力』(北野充・著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)は今から5年前の2010年に出版された本です。

5年前、個人の情報発信に必要な事がすでに書かれていた

この本を読んで驚いたのは2010年の段階で
  • パーソナルブランディングについて
  • インプットとアウトプットの仕方
  • ツイッター+ブログ+勉強会・読書会を組み合わせた使い方
などがすでに紹介されている事です。
5年たった今でも十分通用するやり方です。
例えば、インプットの仕方として
  • 本を読む
  • 雑誌・新聞の記事を読む
  • インターネット・ソーシャルメディア上の情報を読む
など具体的に紹介しています。
今も基本は変わっていません。
注目は「勉強会・読書会」に言及している点です。
勉強会・読書会を検索できるサービスPeatixの設立が2011年後半です。
そういったサービスが立ち上がる以前の、
2010年の段階でツイッターとブログに勉強会・読書会を組み合わせているのは、
当時としては新鮮な提案だったと思えます。

5年前の本だが現在でも参考になることが書いてある

調べてみたら2010年はiPadが発売された年でした。
新しいデバイスの登場で「個人」と「情報」の距離がグンと接近した年だったのかもしれません。
その後、2010年から2015年の間にスマホが普及し、国内を流通するデータ量は倍以上になっています。
個人の情報を発信するためのサービスも各種登場し私たちを取り巻く環境はさらに進化してました。
ただし、個人が情報を発信するやり方は2010年の頃とあまり変わっていません。
5年前の本に現在でも参考になる事が書いてあります。

まとめ

  • 『ビジネスパーソンのためのツイッター時代の個人「発信」力』は 出版された2010年の段階で「パーソナルブランディング」などについてすでに紹介されている
  • 個人の情報発信の仕方としてツイッター+ブログ+勉強会・読書会を組み合わせた使い方が紹介されている
  • 5年前に出版されたこの本には現在でも参考になる事が書いてある

高橋源一郎さんの『死者と生きる未来』を読んで

『死者と生きる未来』は高橋源一郎さんがポリタスに寄稿した文章です。

「戦後70年─私からあなたへ、これからの日本へ」という特集の1つとして掲載されています。

ポリタスは政治をテーマにした情報サイトです。

その全文をここにコピペする訳にはいかないので以下にリンクを貼らせてもらいます。

高橋源一郎さんの『死者と生きる未来』

今、あなたが読んでいるこの記事は『死者と生きる未来』の感想文です。

なので、上記リンク先の特集記事を読んだ方が分かりやすいと思います。

 

 

『死者と生きる未来』は、

これから書く文章の中には、読者のみなさんにとって、不愉快に感じられる箇所があるかもしれない。そのことをお許し願いたい。

という文章で始まります。

決して美しい文章ではありません。

良い文章という言い方もできますが、良いとか悪いとかを超えて凄い文章だと思います。

この文章で描かれているのは高橋源一郎さんという作家の個人的な体験です。

高橋さんの若かりし頃の個人的な体験から始まり「あの戦争」や「親と子」のことが綴られています。

そして、「現在」「過去」「未来」の見つめ方を示しています。

この「現在」「過去」「未来」の見つめ方は他人ごとを自分ごとにするプロセスでもあります。

遠い昔、ずっと遠くにいってしまった人のことを自分に重ね合わせるように身近に感じられるようになる。

そんな方法が書いてあります。

そこが『死者と生きる未来』の凄さです。

物凄く力のある文章です。

ぼくはこの文章を読んで「戦後70年」というビッグワードを自分ごと化することができました。

それは良い事なのですが、一方で、
これくらい力のある文章でなければあの戦争を語り継ぐことが難しくなっているのかもしれません。

だからこそ、『死者と生きる未来』を読んで、感じて、考えることが重要です。

『哲学用語図鑑』(田中正人・著)は西洋哲学の全歴史を〈見える化〉した本

『哲学用語図鑑』は西洋哲学の歴史がどのような変化をとげて現在に至ったかを1冊にまとめた本です。

かわいいイラストを多用し「読む」というよりは「見る」感覚で読めます。

そういう意味では西洋哲学の全歴史を「見える化」した本といえるでしょう。

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漫画を読むようなスピードで西洋哲学の全貌をインプット

帯に書かれたコピーは「ビジネスにも交渉にも役立つ、教養としての哲学思考」「21世紀を生き抜くための必須科目。」とあります。

この本はトップビジネスパーソンに必要な資質といわれているリベラルアーツの流れをくむ本といえるでしょう。

「西洋哲学なんて自分とは関係ないよ」と思う人がいるかもしれません。

でも、リーダーとして独創的なアイデアを生み出したり、リーダーシップを発揮するのに

哲学の基礎知識くらい身につけておいた方がいいよ、というのが現在のトレンドです。

「ビジネスに役立つと言われても、めんどくさいな」と思う人にこそ、『哲学用語図鑑』はオススメです。

漫画を読むようなスピードで西洋哲学の全貌をインプットできます。

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「点」や「断片」でしかなかった西洋哲学の知識を再構築してくれる本

『哲学用語図鑑』を読んで興味深かったことは以下の2点です。

まず、これまで「点」や「断片」でしかなかった西洋哲学の知識を過去から現在まで1つのつながりとして理解できたこと。

それから、各時代の哲学者たちが知恵を絞って考えた世界観の多様さに驚いたこと。

ぼくは哲学に関して高校生くらいまでの知識しかありませんが、

『哲学用語図鑑』を読む事で西洋哲学に関する知識の補強と再構築を短時間で出来ました。

これはスゴイことだと思います。

もし、『哲学用語図鑑』がなければ「西洋哲学に関する知識の補強と再構築」は膨大な時間と努力を必要としたはずです。

それを比較的短い時間でできるようにしたのは、西洋哲学の全貌を「見える化」した著者・田中正人さんのアイデアと努力の賜物です。

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まとめ

  • 『哲学用語図鑑』はイラストを使ってタ西洋哲学の歴史がどのような変化をとげて現在に至ったかを見せてくれる
  • 漫画を読むくらいスピーディに西洋哲学の全貌をインプットできる。
  • 「点」や「断片」でしかなかった西洋哲学の情報が過去から現在まで1つのつながりとして理解できる

『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』(佐宗邦威・著)は実践的だ

デザイン思考について書かれたこの本の帯には「創造的問題解決」と大きな文字があります。

このことからも分かるように、ジャンル的には先日紹介した

問題解決ラボ』(佐藤オオキ・著)に近い本です。

ビジネスマンの側から書かれた「デザイン思考」

どちらの本も「デザインとは問題を解決すること」という考え方がテーマになっています。

ただし、『問題解決ラボ』ではデザイン思考という言葉は使わず、デザインという言い方になっています。

これは『問題解決ラボ』の佐藤さんがデザイナーだからでしょう。

それに対して『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』の佐宗さんはビジネスマン。

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2人の立場の違いが「デザイン思考」に対するアプローチのちがいに現れています。

このアプローチのちがいこそが『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』の特徴です。

ビジネスマンの側から書かれているので「デザインのことはよく分からない」という人にも
「デザイン思考」へのアプローチの道筋を示してくれます。

「デザイン思考」の学び方が実践的に書かれている

もう少し、デザイナーの佐藤さんとビジネスマンの佐宗さんのちがいを見てみましょう。

デザイナーの佐藤さんは自分で作ったプロダクトなどを例に「デザイン思考」を語ります。

つまり、デザインの現場の中で「デザイン思考」について語っているのです。

一方、佐宗さんはビジネスマンであってデザイナーではありません。

デザインの外側にいながらビジネスにいかに「デザイン思考」を学び、取組むかについて語っています。

そのため、佐宗さんはアメリカの大学に行き、様々な学びの場で実践的なメソッドを習得しました。

それらをこの本で紹介しています。

例えば、「アイデアスケッチ」「ユーザーシナリオ」「フランケンプロトタイプ」「ロールプレイ」など様々なタイプのプロトタイプメッソッドなどです。

一部ですが、写真も掲載されているので分かりやすいです。

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MBAでも「デザイン思考」の企画開発などのプログラムを導入

アメリカの大学では、こういったメソッドを取り入れてデザイン思考を学び、研究しているようです。

そのあたりのアメリカ大学事情もこの本を読むと分かります。

日本の大学はどうなっているのか?

ちょっと気になりましたが、この本には触れられていません。

アメリカでは MBAプログラムにおいてもデザインスクールと組んだ
アントンプレナーシップや企画開発のプログラムが導入され始めているそうです。

こういった取組みをやっているか、やっていないか、そういった差が、
将来の日本とアメリカの経済の差につながるのではないでしょうか。

世界中の人が「日本を一番クリエイティブな国」と評価

本書の最後の方にこんなことが書かれています。

「世界で一番クリエイティブな国は?」という調査をアメリカのアドビ社が日米仏英独で行ったそうです。

その第1位は36%を獲得した日本でした。

しかし、「自分のことを想像力のある人だと思いますか?」という問いにハイと答えた日本人は2割だったそうです。

世界から見ると日本はクリエイティブな国なのに、日本人は自分の事をクリエイティブと思ってないということです。

調査でノーと答えた8割の人にこそ『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』は読んでもらいたい本です。

まとめ

  • 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』のテーマはデザイン思考
  • デザイナーではない人がいかにデザイン思考を学び、仕事などに取り入れるかについて書かれた本
  • 著者がアメリカの大学で学んできた実践的なメソッドが多数紹介されている
  • MBAでも「デザイン思考」の企画開発などのプログラムを導入

『思考のトラップ』(デイヴィッド・マクレイニー著)の二択クイズに挑戦!

久しぶりに本を衝動買いしました。デイヴィッド・マクレイニー著の『思考のトラップ 脳があなたをダマす48のやり方』です。

どういう本かといいますと

さまざまな認知バイアス、論理的誤謬、ヒューリスティック…… 人間は気づかぬうちに脳にダマされている!?
奇妙な心のカラクリを解き明かす48の鋭い考察。

という本です。

本日はブックレビューではなくクイズです

まだ、読み始めていませんが、今回はこの本をご紹介します。

「えっ、読んでもいないのにブックレビューが書けるの?」と質問が飛んできそうですが大丈夫です。

というのも、この本、各章の冒頭に二者択一のクイズが用意されています。(以下の画像のようにね)

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本屋でこの本をパラパラとめくった時、この正しいのはどっち?クイズにヤられて衝動買いしてしましました。

そこで、今回はブックレビューではなく、正しいのはどっち?クイズを実施します。

各章の冒頭にあるクイズを抜粋してご紹介します。

各質問の「1」と「2」の文章のうち、正しいのはどちらかお答えください。(正解は下の方 ↓ の前にあります)

クイズ A  人の性(さが)について正しいのはどっち?

  1. 人間は合理的・論理的にものごとを考えており、世界をあるがままに見ている。
  2. 人はみんなだまされている。しかしそれでいいのだ。正気でいられるのはそのおかげだから。

クイズ B  確証バイアスについて正しいのはどっち?

  1. 人の意見は何年間も合理的で客観的な分析を重ねた結果である。
  2. 人の意見は、何年間も自分の見方を裏付ける情報に注目し、あらかじめ持っていた考えに反する情報を無視した結果である。

クイズ C 先延ばしについて正しいのはどっち?

  1. 先延ばしにするのは怠け者だからであり、自分の時間をうまく管理できないからだ。
  2. 先延ばしがおこるのは、衝動に対する抵抗力が弱いからであり、また自分が何を考えるか考えることができないからだ。

クイズ D 正常性バイアスについて正しいのはどっち?

  1. 災害が襲ってくると闘争ー逃避本能が発動して人はパニックにおちいる。
  2. 危機に直面すると、人は異常に平静になり、なにも危険はないというふりをすることが多い。

クイズ E 自己奉仕バイアスについて正しいのはどっち?

  1. 人は過去の成功と失敗によって自分を評価する。
  2. 失敗は言い訳し、成功は大きく見積り、人は自分を実際以上に知的で有能と評価する。

クイズ F  自己成就予言について正しいのはどっち?

  1. 人の力では自分の未来を予測することはできない。
  2. 人間の行動に依存することであれば、起きると信じるだけで起こせる場合もある。

 

『思考のトラップ』にはこういったクイズを冒頭に配置した章が48もあります。

書店でページをパラパラとめくってこれらのクイズを何本か読み、この本が面白そうだと直感しました。

皆さんはいかがですか?

正解

「2」がすべて正しい。

まとめ

  • 『思考のトラップ』はさまざまな認知バイアス、論理的誤謬、ヒューリスティック…… など、奇妙な心のカラクリを解き明かす48の鋭い考察に満ちた本
  • 各章の冒頭にテーマに関する二者択一のクイズがある。これだけ読むだけでも興味をそそられる

神田昌典さんの『非常識な成功法則』、マンガではなく新装版で読む

神田昌典さんの『マンガでわかる 非常識な成功法則』(ぶんか社)が先月(2015年7月15日)発売されました。

今回、ぼくが読んだのはマンガ版ではなく2011年に出版された『非常識な成功法則 新装版』の方です。

2002年に出版され、2011年に新装版がでて、今年、マンガ版が出版されたことからも分かるようにこの本はたくさんな人に読まれているロングセラーな本です。

ただ、ぼくは神田昌典さんの著書を読むのは今回が初めてです。

正直な話、予備知識ゼロに近い状態で読ませていただきました。

そのため、先入観のない感想になっていると思います。

『非常識な成功法則』はキャッチーである。

本を開くとまず『新装版』用のイントロダクションがあります。

その第1行目には「成功法則は、嫌いだ。」と書いてあります。そして、6ページにわたる文章が続きます。

この文章が終わると次のページにはたった1行しかありません。

それは「この本の内容に怒る人もいるだろう。」というメッセージです。

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なんてキャッチーな本なのでしょう。

『非常識な成功法則』というタイトルに興味を持った人に「成功法則は、嫌いだ。」と語りかけ「この本の内容に怒る人もいるだろう。」と畳み掛ける訳ですから。

すでにこのやり方自体が〈非常識〉です。

読者は本をめくって7ページ目で心を〈非常識〉で鷲掴みにされてしまいます。

『非常識な成功法則』は語りかけてくる。

文体は読者に語りかける口語体です。

そのおかげで難しくなりがちな話も分かりやすく語られています。

オーディオブックを聴きまくったという著者だけに耳元に語りかけてくるような独特の文章が印象的です。

『非常識な成功法則』は中身が詰まっている。

自己啓発本や成功のノウハウ本などには、ときどき、後半に入ると内容が薄くなるパターンがあります。

前半は良かったけど、100ページで語りきれるところを無理矢理200ページにしているのでは?と思わせる本です。

『非常識な成功法則』には、そういったガス欠がありません。

ずーっとアクセルを踏み込んだ状態で成功法則について語られていきます。

どの章も面白く最後まで退屈する事がありません。

中身がギュッと詰まっています。

『非常識な成功法則』は読み終わってから始まる本。

『非常識な成功法則』に書かれている成功法則のひとつに「目標を紙に書くと実現する。」というのがあります。

例えば、「年収を2000万円にする」といった目標を紙に書くのです。

これを実行して、結果、目標が実現しなかったとしても損害は「本の購入代金」「紙代」「筆記具代」だけです。

もし、成功したらそんな費用は微々たるものです。

「目標を紙に書けば成功する」と言われると「そんなバカな」と思いますが、著者はそういった疑問にも本文で応えて読者を納得させます。

「成功法則なんて信じない」という人も、著者が読者をどう納得させるか、その部分を読むだけでも楽しめる本です。

もちろん、『非常識な成功法則』に書かれてある成功法則は具体的ですぐ実行できるものばかり。

だから、読むと試してみたくなります。

読み終わったら本を閉じておしまい!ではなく、そこから始まる本です。

そのあたりが受けて多くの人に読み継がれるている理由だと思います。

まとめ

  • 『非常識な成功法則』は多くの人に読み継がれているベストセラー
  • ベストセラーの秘密は、キャッチーな本であり、読みやすく、面白く、やればできるのではないかという希望を与えてくれる本
  • 成功法則が具体的に書いてあるので読むと試しに実行したくなる
  • 読み終わったら本を閉じておしまい!ではなく、そこから始まる本

『問題解決ラボ』(佐藤オオキ・著)は新しい視点で問題を解決する

今回は『問題解決ラボ』という本を紹介します。デザイナー、クリエイターといった専門家はもちろん、企画の仕事をしている人から日常生活の中でちょっとした問題を抱えている人にもオススメの一冊です。国内外の企業を相手に様様な問題を解決してきた佐藤オオキさんの問題解決メソッドがこの本に詰まっています。

著者・佐藤オオキさんはこんな人!

『問題解決ラボ』の 著者・佐藤オオキさんは

① 世界的に評価の高い日本を代表するデザイナー

② 経歴がすごい(ルイ・ヴィトン、コカ・コーラバカラ、エルメス、スターバックスなどの国際的な企業をクライントに建築からファッション、インテリアまで幅広く活動。2006年Newsweek誌「世界が尊敬する日本人100人」に選出されました)

③ ひらめきの技術をロジック化できる人

④ 分かりやすい文章を書ける人

⑤ ユーモアのある人

です!

①と②に関してはGoogleで検索するとWikipediaおnで確認できる情報です。

③〜⑤に関しては『問題解決ラボ』を読まないと分かりません。

この③〜⑤の3つの才能「ロジック化」「分かりやすい文章化」「ユーモア」のおかげで、これまで多くのクリエイターが挑戦しながら語り尽くせなかった「ひらめき」の技術を佐藤オオキさんは『問題解決ラボ』で余すところなく語り尽くしています。

そういう意味でお買い得な本です。

新しい視点を提供することで目の前にある問題を解決する。
それが「ひらめき」の技術であり、デザイン。

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『問題解決ラボ』の「はじめに」に

重要なのはデザインのジャンルではなく、新しい視点を提供することでいかにして目の前の問題を解決できるか、です。(iiページ)

と書いてあります。また、こうも書いてあります。

何か現状を改善する。何かしら状況をよくするという糸口をみつけるというのがデザインだと思うんです。(略)ごみを捨てるにしても、より効率よくできる方法を工夫するだけでも立派なデザインです。(略)インテリアをやったりロゴを作ったりしなくても価値を生み出せる。そのために新たな視点を持ち込むことが、「デザイン的な考え方」なのです。(202ページ)

以上のことから佐藤オオキさんが考えるデザインは「色」や「カタチ」以前に、問題を解決する新しい視点であることが分かります。

この新しい視点こそ「ひらめき」です。そのためデザイナーやクリエイターではない人でも「ひらめき」の技術を習得することが可能なのです。

…と、紹介すると教科書みたいな堅苦しい本と思われるかもしれませんが、全然、そんなことはありません。

クスッと笑ってしまうエッセイのような感じで書かれているのでとても読みやすい本です。

分かりやすい章の構成と、すぐ使える具体的な方法

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『問題解決ラボ』は以下の章構成になっています。

第1章 デザイン目線で考えると、正しい「問い」が見えてくる───オオキ流「問題発見」講座

第2章 デザイン目線で考えると、ありそうでなかった「アイデア」が見えてくる──オオキ流「アイデア量産」講座

第3章 デザイン目線で考えると、ホントの「解決法」が見えてくる───オオキ流「問題解決」講座

第4章 デザイン目線で考えると、刺さる「メッセージ」が見えてくる───オオキ流「伝え方」講座

第5章 デザイン目線で考えると、見えない「価値」が見えてくる───オオキ流「デザイン」講座

 

「問題発見」「アイデア量産」「問題解決」「デザイン」など、ひらめきの技術を求められている人ならすぐ知りたいと思うテーマが章立になっています。

最初から順番に読んでもいいし、自分の知りたいテーマの章から読み始める事も出来ます。

また、各章の中には9〜10個の項目があり、それぞれにすぐ使える具体的な方法が書かれてあります。

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具体的な方法の例として、「そのアイデア、電話で友だちのオカンに話して伝わりますか?」(138p)というやり方があります。

これは、何の専門知識のない人に電話で商品コンセプトを伝えて面白いと思ってもらえるかが、良い「アイデア」か、わるい「アイデア」かを判断するポイントになるそうです。

こういった具体的な例がたくさん出てくるので『問題解決ラボ』を読むと試しに、自分でもやってみようという気になります。

実際、やってみると、自分のアイデアの善し悪しを確認できたり、問題解決につながるアイデアが生まれるようになりました。

『問題解決ラボ』は「ひらめき」の技術について書かれた優れたガイドブックです。

また、ロジカルで具体的で分かりやすい文章ゆえに問題を解決するために実際に使いこなすことができる貴重な一冊です。

まとめ

  • 『問題解決ラボ』の著者・佐藤オオキさんは、世界的に評価の高い日本を代表するデザイナー
  • これまで多くのクリエイターが挑戦しながら語り尽くせなかった「ひらめきの技術」を佐藤オオキさんは『問題解決ラボ』で余すところなく語り尽くしている
  • 新しい視点を提供することで目の前にある問題を解決する。それが「ひらめき」の技術であり、デザイン
  • 『問題解決ラボ』では分かりやすい章の構成と、すぐ使える具体的な方法が紹介されている

「特捜部Q」電子書籍(kindle)で一気読みしたいミステリー小説

今日は、デンマーク発のミステリー小説「特捜部Q」シリーズのまとめ。

Q-lineup

すでに5巻が発売されています。(画像、左から順番に)

  1. 特捜部Q―檻の中の女― 
  2. 特捜部Q―キジ殺し―
  3. 特捜部Q―Pからのメッセージ―
  4. 特捜部Q―カルテ番号64―
  5. 特捜部Q―知りすぎたマルコ―

書籍は1→5の順番で発売されましたが、電子書籍化はなぜか1→3、5→4の順番。

先日、ぼくは「カルテ番号64」を読了、シリーズ全巻を電子書籍で読みました。

全巻、電子書籍で読了!というのは生まれて初めてです。

第1巻にあたる「檻の中の女」を読み始めた頃は、まだ、電子書籍に苦手意識がありました。

そんな苦手意識を払拭してくれたのは読み出したら止まらない「特捜部Q」の面白さ。

「特捜部Q」は各巻、それなりに厚さがあります。

でも、電子書籍なら気になりません。

また、電子書籍ならシリーズ全巻をいつも持ち歩けます。

紙の本ではちょっと無理ですよね。

さて、「特捜部Q」ですが、サクっと紹介すると北欧ミステリの人気シリーズです。

『ドラゴン・タトゥーの女」の大ヒット以来、北欧ミステリーが注目され、そんなトレンドの中で登場したのが「特捜部Q」です。

今や、日本を含む世界各国でも売れているミステリー小説です。

ちなみに作者はユッシ・エーズラ・オールスン

では、登場人物から面白さの核心まで「特捜部Q」のまとめます!

「特捜部Q」の登場人物

カール・マーク

デンマーク人。不名誉な事件により第一線の捜査から外された暴走刑事。未解決の重大事件を専門に扱う「特捜部Q」の担当となる。部下は1人(のちに2人)。

アサド

1人目の部下は変人のシリア人。車を運転させるとめちゃくちゃ。デンマーク語は下手くそ。文法的に怪しい。飲んだら下痢をするようなコーヒーやお茶でもてなしてくれる。過去は謎に包まれ、上司のカールですらアサドの経歴を知らない。

ローセ

2人目の部下はパンクなデンマーク・レディ。2巻から登場する。反抗的な態度でカールを悩ませる。主にデスクワーク担当。意外に調査能力は高く未解決事件の手がかりと掴んで来る。

オフィス

コペンハーゲン署の窓もない地下室。

特捜部Q設立の事情

政治的な配慮と予算取りという理由で設立された部署。本来、誰も行きたくないお飾りのようなセクションだった。事情があって第一線から外されたカールが厄払いされるように担当者に任命される。

彼らが真相解明に挑むのは?

  1. 自殺と片付けられていた女性議員失踪事件(檻の中の女)
  2. 有力者たちが学生時代に関わった殺人事件(キジ殺し)
  3. 罪もない子供たちを狙った誘拐事件(Pからのメッセージ)
  4. 20年以上前に無関係な5人が同時期に失踪した事件(カルテ番号64)
  5. 外務官僚の失踪事件(知りすぎたマルコ)

「特捜部Q」ならではの面白さ

  • 捜査陣(カール、アサド、ローセ)たちのユーモラスな章と犯人/被害者が描かれるシリアスな章が交互に描かれる
  • それらの章が過去と現在を行き来しながら物語が進行する
  • 主人公たちはもちろん、犯人、被害者も丁寧に描かれ、主役・悪役に関わらずキャラクターが立っている
  • ページ数は多いが構成力があり、中だるみなく一気に読める

まとめ

  • 電子書籍とページ数のある小説は相性がいい
  • シリーズ小説も電子書籍なら全巻持ち歩ける
  • 「特捜部Q」シリーズは面白い!